今年もサルスベリの花が咲いています。青い空に浮かぶ白い雲を突き刺さすように、空に向かって伸びています。蝉は日の出を待たず、鳴き始めます。蝉しぐれとはよく言ったもので、この時間にもなるとまるでそこここから降ってくるようです。
8月6日が近づいて来ました。この日は毎年、「平和」を強く意識してきた日です。この日が近くなると、テレビでも、平和が語られ、さまざまな画像が目に入ってきます。平和って、こんなに意識を強く持たないと、本当にあっけなく崩れ去っていくものなのだろうなと思わされます。
退職して、こっそり下手なエッセイ😅⁉️を綴り始めました。その一番目のテーマは、我が父の思い出です。
まさこの父は、戦場に赴き、敵兵を目前にして戦った戦士でした。その父が、命をつないで故郷に戻り、結婚して、産んでくれたのが私。父は、よく戦場での話を私にしました。そして、こう言いました。何回も何回も聞いた言葉です。「まっちゃん。お父ちゃんはね、バカじゃったんよ。本当に、天皇陛下は神様じゃと信じとったんよ。戦争はいけんよ。教育は大事なんよ。」と。最近になって、実は父が、私がまだ中学生の頃、まっちゃんを教師にさせようと母に話していたのだということを知らされました。私は、まんまと父の作戦に乗せられて教師になり、37年のときを過ごしてきたということです。父の作戦に乗せられて⁈
否‼️私は私の道を歩んで来ただけなのです。しかし、父の話してくれたひとつひとつの物語は、教師まさこの芯として生き続けていました。
今年も8月がやってきました。祈るだけでは、何も起こらない。何も変わらない。
では私には何ができるのか。問いかけ、問いかけ、また歩んで行こうと思います。
不思議な話なのですが、私の家族が集まったとき、父の思い出話に花が咲き、「お父ちゃんは、よう戦争の話をしよったいね〜〜」と言うと、母も弟もそして妹も、「聞いたことがない」と言うのです。
😳驚きました。
え?
父は、私にだけ戦場での話をして聞かせていたの?
そして、教師にさせたの?
教育は大事なんよ☺️
蝉しぐれのてぃだ。サルスベリの花が突き刺す、青い空のその向こうで、父が例によって、しめしめとほくそ笑んでいるような気がします。