兄帰る


 「タカフミは優しい。はやとは冷たい」
 奔放な母の振る舞いを見ては、何かと注意していたはやとさん。義母は、注意を受ける度に、そうまさこに語っていました。
 いまや、母に似て奔放な振る舞いのまさこを見て、同じように何かと注意しています😅・・・。でも、冷たいと思ったことは一度もありませんよ。
 
 さて、その「優しい」兄のタカフミさんが、2年ぶりに長野県原村から父と母のお墓参りに帰って来ました。
 タカフミさんは、母だけでなく、母の妹のヨーコおばさんにも優しいので、下関に帰るときには必ずおばさんにも連絡を取って、一緒にお墓参りをし、必ずランチに誘ってお話しをするようにしています。
 彦島に住むヨーコおばさん。畑で作った野菜をときどき我が家に届けに来てくれます。
 タカフミさん同様まさこも「おばちゃん!」と呼んで親しくさせてもらっていますが、はやとさんは常に「ヨーコおばさん」と呼び、敬語で話しかけています。(妻のまさこに対しても敬語で接する人ですから、当然かな😅)
 「おばちゃ〜ん!」と声かけて馴れ馴れしく接するまさこを、一度だけ「あなた、失礼でしょう?敬語で話しなさいよ」と諭したはやとさんですが、「なんで?おばちゃん嫌がってないよー!」と態度を変えないまさこに、最早あきらめの境地。
 そんなはやとさんのことを、ヨーコおばさんはこう言います。
 「はやとは冷静沈着で堅物」
 堅物???
 はやとさんを評するに「カタブツ」という言葉は、あまりにも遠い気がするのは、まさこだけではないと思いますが😅
 母、そして叔母といった、かなりの身近な人たちからそんなふうに評価されてるなんてねー💦
 
 さて、天気も良くて風もなく、気持ちのいいお墓参り日和。彦島でおばちゃんを車に乗せ、下関駅でタカフミさんを迎えて、中央霊園に向かいました。車の中で早速近況報告。
 ヨーコおばさんの関心は、タカフミさんとはやとさんの健康にあるようです。「ふたりは、数値はよくなったんかねー?」「タカフミは、痩せたみたいだけど、食事とか気をつけとるんかな?」と尋ねています。
 この日は、運転手に徹することにしているので、余計なことは言うまい!と、黙ってふたりの会話を聞いているまさこですが、吹き出しそうになりました。
 だって、タカフミさんの今回の帰省は、九州グルメ旅行。主に「福岡うどん旅」と名づけられた旅の途中だと知っていましたから😅
 飲食に関する会社「焼きたて屋」を一代で築いたグルメの人。ただでは墓参りに帰ったりしません!!
 昨日は、「福岡でうどん食べていますが、今日は趣向を変えて、朝は牧のうどん、昼はふきやのお好み焼き、焼きそば、夜はひらおの天ぷらにします」とLINEが届いていました😆
 ヨーコおばさんの願いは、いつか届くことでしょうが、今ではないな!と、思うまさこです。
 今回のランチは、海峡を眺めながら!と、阿弥陀寺の「お富」を予約してありました。
 あまり量を食べられないと話していたヨーコおばさん。松花堂弁当を選びました。
 老舗割烹のお富は、以前と比べかなり内装がリニューアルされていて、ヨーコおばさん曰く「チリひとつない!」がピタリの、玄関から海峡を眺めるお部屋まで、きれいに掃き清められ、テーブルもきれいにほこりが拭き取られていました。
 さすが老舗の名を汚しません。

 ランチのあとは、パンが大好きというヨーコおばさんのために、角島のたまやに連れて行く予定にしていました。
 たまちゃんに頼んで、おいもパンを含むいくつかの種類のパンを取り置きしてもらっていたのですが〜
 食後、「やっぱりおばちゃんは角島方面には行かんことにするね」「朝1時過ぎに起きたから、疲れた」と言うのです。
 残念だけど、仕方ない!!ヨーコおばさんを家まで送り届け、タカフミさんとふたり、たまやを目指しました。

 たまやには、噂の人ギンちゃんが到着していました!!
 岩国の山奥、本郷でカフェをやっていたと言います。たまやが影響を受けたという雲海を望む天空のカフェのオーナー。その、たまちゃん、星追う男の古いお友だちのギンちゃんたちがコーヒー☕️を飲んでいました。
 噂でしか知らない方たちでしたが、本当に気さくな方で、まるで昔からの知り合いか?という感じで声をかけてくださいました。
 ギンちゃんお手製の栗のケーキを美味しくいただきながら、一方でタカフミさんは、たまやの息子さん(コウさん)と新たな商売の話でつながりをもったみたい😳LINEの交換を始めています。

 たまやはさまざまな出会いの場なんだなぁ〜とつくづく感じた日でした❣️