ここは東京???


 え?ここ東京?
 ここ 東京じゃないよ!

 ゆっくり遊ぶのは9月まで。10月からは仕事に集中する。そう自分で決めていたのに、台風でキャンセルした東京行き😭
 だけど、あきらめの悪いまさこ。かのこさんと会う約束を果たすために、そして、まさこの誕生日をはやとさんにも祝ってもらうために、この東京行きはなんとしても実現するぞ!!という執念で、10月に入りましたが、スケジュールをやりくりしてやってきました。

 かのこさんと会うときは「歩く」のが基本。荷物は革のリュック一つに絞り込んで、身軽にしていました。朝少し残っていた仕事をしてからの出発で、昼過ぎの到着。新宿で待ち合わせて、向ヶ丘遊園駅までやってきました。
 今回の目的地は、生田緑地公園。ずいぶん前、かのこさんから、なかなかいいところだったよという話を聞いていて、「いつか連れて行って!」とお願いしてあった公園でした。最寄りの向ヶ丘遊園駅までは、新宿から電車で30分ぐらい。
 生田緑地は、駅から少し離れたところにあります。街を歩きながら「このあたり、確かひびこさんちが近いと思うよ」とかのこさん。
 そうそう、もうずいぶん前になりますが、かのこさんとふたり、ひびこさんちにおじゃましたことがありました。あのときもかのこさんがいたし、ひびこさんが丁寧な道順を書いた手紙を届けてくれていたので、ほとんど迷うことなくたどり着きましたが、自分で調べて行ったわけではないので、もうすっかり忘れてしまっていました。
 「そうなんだー。ひびこさんちこの辺だったんだねー」とあのときのことを懐かしく思い出しながら、キョロキョロ街を眺めて歩きました。
 生田緑地。入場は無料。日曜日とあって、子ども連れがいっぱい。
 「東京って、緑が多いし、公園が整備されてて、ゆっくりできるところがいっぱいあるねー」と話しかけると「あら?ここ東京じゃないわよ」とかのこさん。そう、ここはもう神奈川県でした。
 お昼到着なので、今回もお弁当作っていくわよ!と言ってくれてました。まさこは、1人分のレジャーシートをリュックにしのばせていました。いままでも、シートを広げてお弁当を食べ、そのあとは寝転がっておしゃべりを楽しむ。このパターンでしたから。
 「今日は、シート持ってきてるからね」と自慢げに話して、ゆったり広げられる場所を探して公園をすすみましたが、子ども連れや若いカップルが木陰のいい場所はすでに占領していて、なかなか見つかりません。お腹は空いていますが、まずはゆっくりできる、木陰探し。しばらく歩き回っても、ないわねー😮‍💨緑の芝生のひろばから少し離れた場所に向かいます。どこにする?どこかある?とキョロキョロ、ウロウロ。道端の草が鬱蒼としたあたりを歩きながら「この公園、あまり整備されてないんだなー」と思ってたら「入場料取らないから、草が伸び放題ね」とかのこさん。そうね、こんなに広い公園で入場料取らないんだから仕方ないなーと、気持ちを切り替えて山道をしばらく登ってたどり着いたひろば。人がほとんどいないし、大きな木の下にテーブルがありました。「ここいいじゃない!」ゆっくり食べて、おしゃべりできそうないい場所が見つかりました。大きな柿の木の下で、かのこさん特製弁当を広げます。うわぁ😆栗ご飯。おかずもやっぱり美味しい!!かのこさんは、本当に料理上手。お弁当の詰め方が上手いわー!!
 腰をすえたら、食べる、しゃべる、食べる、しゃべる🤭心地よい風も吹いて、涼しいし、美味しいし最高です。本当は胸に溜めていたもやもやしたものを、かのこさんに聞いてもらいたくて会いに来たのに、「さあ、いいよ。なんでも話して!」と言ってくれるのに、あらあら、どうしたことでしょう。スーッと消えています。
 「昨日、頭の血管が切れるか!と思うくらい腹のたつことがあったんよ。早く聞いてほしいって思ってたのに。ここに来たら、どうでもよくなったわー」と笑って話せるのです。話が通じない理不尽さにぶちギレそうになっていた怒りやもやもやが、ほんとにどうでもよくなっていました。
 「そうよ。悩んだりして鬱になりそうなときには、その場所から離れるのが一番いいって言うよ」とかのこさん。
 「あなた、これからしばらくは東京には来られないって言ってたけど、たまには、そこを離れることって大事よ。あなたが壊れないように」と言ってくれます。
 すっかり、気持ちが晴れて、今を楽しむことに集中できています。解放された心で、途切れることなくおしゃべりが続きます。ゆっくり時間をかけてお弁当を食べたら、腰を上げて公園散策。かのこさんおすすめの日本古民家群の区域は入場料が必要です。
 たくさんの古民家が移築され、ちょっとした村を形成していました。藁葺きの大屋根の家。白川郷で見たなーって感じの合掌造りの家。それにしても藁葺きの厚さのすごさ。かなりの豪農の屋敷と思われる古民家群です。信越の古民家群、関東の古民家群、中には沖縄のものもありました。
 古民家は、中に入るとひんやりします。土間に置かれたくどや臼。「昔、こうやったよねー」と自分たちの記憶にもまだ残っている昔の田舎の家を懐かしく思い出します。
 まさに懐かしく馴染みのある里山の風景。里の秋です。
 ここは、東京???
 違うってば!!!のやりとりしながら、歩き回り、かのこさんが一番印象に残っているという、それこそ一番奥の舞台小屋へ。長い階段を息を切らして登ってたどり着きました。廻り舞台があると聞いて楽しみにしていましたが、この日は閉まっていました。残念。屋外に設置された観覧席に座ってしばし。ここで、歌舞伎でも観られたらいいねーと、ないものねだり。
 ここを最後に、帰りは登ってきた道とは別ルートをたどりながら山道を下りました。
 この日かのこさんと過ごすのは、ここ生田緑地公園だけです。電車で新宿に戻ったら、別々の電車に乗り換えます。
 また明日!!明日もナビゲーターよろしくね。大都会のど真ん中、六本木ヒルズで待ち合わせの予定です。

 まさこは総武線で信濃町へ。そこではやとさんと待ち合わせています。誕生日祝いの夕食に、レストランを予約してくれています。
 ふたりで夕暮れの神宮外苑、銀杏の並木を歩いて向かいました。
 この日は、歩数16,000歩を超えていました。

 レストラン「キハチ」の夕食。
 ありがとう!!いい誕生日祝いになったわ、とお礼を言うまさこに
 「え?これ誕生日祝いやったの?」
 「それなら、もう少しリッチなお店を選んだのに」とはやとさん。
 ええーーー???😳

 いえいえ、相当リッチで、豊かな気持ちになれる夕食でしたよ。
 ありがとうはやとさん。そして、かのこさん☺️