庭のやまぼうし。今年もたくさん花が咲き、実をつけた。
セミ時雨がややおさまり、虫の音に変わろうとしてる。
今朝庭で、聞いたことのない鳥の鳴き声がするので、窓に近づいて見たら、スズメとも違う茶色の小鳥が庭のやまぼうしの木の枝に何羽もとまっていた。カメラで撮ろうと窓を開けたら、いっせいに飛び立ってしまった。
なんて名前の鳥だろうな?
やまぼうしの実をつつきにきたんだろう。また来るのを待とう!
今年も赤い実をつけてる。
毎年夏の間、葉を広げて目隠しの仕事をしてくれてるやまぼうしだけど、夏の終わり頃になると葉に黒い斑点ができてくる。病気かな?黒星病かカイガラムシか・・・あまりに暑い太陽の日差しに焼けたのか?
ネットでいろいろ調べてみてたら、
「根が充分に張って、むしろ根が窮屈な状態になると花は咲く」
と書かれてあるのが目に止まった。
へぇー、窮屈だと花を咲かせるんだ。
なぜ?
花は実に、実は種子に。そして、種は新たな生命に。
たくさんの花をつける年は、天災に気をつけろって言われるのを聞いたことがある。動けない、しゃべれない植物は、命の危機をそういったカタチで表現し、自らを守ろうとしてるのかなぁーと思ったりする。種の保存。
今年の尋常ではない暑さに何か発信してるかなー?
昔から、まさこは「民俗学」にとても興味があった。民間伝承や地域に残る口伝伝承に関心があるのは、ばあちゃんの影響だろうか。
まさこのばあちゃんは、かわいい人だった。怒った顔は記憶にない。夫を早くに亡くしたばあちゃんは、仏様にお供えするためにって、庭に自分の花畑を作っていた。花を育てるのが好きなばあちゃんだったけど、ある日の朝、花の中に倒れていた。病院で1週間。あっけなく逝ってしまったばあちゃん。家族みんなして、自分の育てた花の中で倒れたのは幸せやったやろーね!と話した。
ばあちゃんっ子だったまさこは、中学生まで、ばあちゃんの部屋でふたりで寝てた。ばあちゃんの話は面白かった。そして、たいてい本当のことだった。
「まっちゃん。『ニンニク、トマトは医者ごろし』ちゅうてね。食べとったら、病気にならんけー。食べにゃ!」
いろんなことを耳で聞いて、ホントかいなーと思いつつ大人になって、あら!ばあちゃんの言ってたこと、科学的にも当たっとったんじゃー!と思うことがいっぱいあった。
ばあちゃんだったら、この黒い斑点の正体をなんと話してくれただろう。
そうそう。ばあちゃんのことをもう少し書き残しておこうかな。
ばあちゃんが島根の実家の花畑で倒れたそのとき、まさこは、山口県の学校の芋畑で子どもたちとさつまいもの苗を植えていた。うねをつくり、うねの真ん中にミゾを掘る最中、まさこの持つ鍬の柄がボキッと折れた。堅い鍬の柄が折れたのにはびっくりしたが、子どもたちと大笑いしてた。
そこに息を切らして駆けてくる事務の先生。校舎から離れたところにある芋畑まで、走ってきたらしい。携帯電話など想像もできない頃だ。
「まさこ先生!おばあちゃんが倒れたって!」
ばあちゃん、まさこに知らせたんかなーって、勝手に思ってる。
エアコンつけずに過ごせる朝。ルドルフさんちからもらって帰ったサーキュレーターだけでしのげるようになってきた。
小鳥はまだ戻って来ない😥