身体が丈夫でなんとか保てる日常。
頭と身体をフルに使う日々が続いています。
自由に思いのまま使える時間をもたない人間は牛馬にも劣る だぞ!
そう戒めて、秋の夜長に映画を見に出かけてきました。
本当はその映画すら、見る気になれないほど、毎日へとへとだったのですが・・・。
「福田村事件」
まさこが妹スミちゃんに、まだ見てもいないうちから、観るといいよ!と勧めていた映画です。なんとかして観ておきたいと、ネットで検索。近隣の地域でやってるところはないかと調べていると、なんと!!島根の益田では何日間も興行していました。一方、山口県内はどこも上映なし。
益田で上映最終日に観たよ!と、スミちゃん。勧めた姉が観てないなんて、いけんやろ!と、焦って検索。
やっと見つけたのは北九州は戸畑の映画館。しかも、期間はわずか。慌てて、どの時間なら行けるか?とスケジュール帳をめくります。
近場の仲間にLINEで誘うも、急な声掛けにみんな都合がつかない様子。頼みのてらミンが「夜ならなんとか!」と返してくれて、やれ、嬉し!!
お互いに多忙極まる生活で、それでも感性を保つには、豊かな文化に触れることを忘れてはならないと、電車を乗り継ぎ、映画館を目指しました。
夕暮れの小倉行きの電車🚃に乗ったのも、何年ぶり?乗り継いで戸畑に到着。駅前のイオンシネマで、まずチケットを購入。高齢になるとここはいいね!1,100円‼️
一階のレストラン街で、お酒抜きの夕食を食べ、上映時間を待ちました。
席についたときには、私たちだけ。ガランとしていましたが、始まる直前に数人が入場し、多分10人ぐらいかな。
久しぶりの映画。
関東大震災の直後、とんでもない噂が流されて、たくさんの朝鮮人、社会主義者が市民によって殺されるという事件が起こったことは、いろんなところで聞いていたことですが、この福田村事件は、日本の村人が日本人を殺してしまったという、千葉で実際にあったことをもとにして作られています。
流言飛語。自然に生まれたのか!意図されて流されたのか?
噂に流され、翻弄される人々。理由もなく殺される人々。
人が人を区別し、差別し、人間としての尊厳を失っていく様。差別され続ける者たちの叫び。
たくさんのテーマが複雑に絡んで、重たい映画でしたが、怖がりのまさこにしては、残忍な描写にもあまり恐怖も感じず、むしろ、群衆心理の止めようもない勢いへの恐怖と、理由なく殺されゆくことへの理不尽さに憤りを感じていました。
てらミンとふたり、分厚いパンフレットを買って、読みながら、帰りの電車まで、駅のホームで、あふれてくる思いを語り続けました。
ひとりで観なくてよかった!!
語り合える人と観られてよかった!!
翌日から、二晩立て続けにAmazonプライムで、てらミンお勧めの韓国映画を2本観ました。
「マルモイ」と「アイキャン・スピーク」このふたつの映画を、涙を流し、嗚咽しながら、見終えました。
日本人がしたこと。歴史の事実を、自虐的だと、なかったことにしようとする動きがあります。歴史修正主義の誤り、過ち。
私は、なかったことにしない!!
そう強く、強く心に誓いながら。